小説のブログ記事
小説(ムラゴンブログ全体)-
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フィクションを読んでその中に出てくる魅力的な人物に感情移入し、それが高じて強い共感をそのキャラクターに対し抱いてしまうことは珍しくない。 これはあるいはそれに似た経験なのかも知れない。 すなわちぼくはある回顧録を読んでいて、著者が思い起こし描いている人物に常軌を逸した共感を持ってしまったので... 続きをみる
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今日もいい天気でした。がしかし、若干昨日より蒸し暑い。 唐突ですが、今日および昨日目にした花の名前をメモに挙げると、 ・キショウブ ・ゼニアオイ ・ツツジ ・アヤメ と、だいたいこんな感じ。 ほとんどメジャーな花ですね。いやもっと他にも咲いてただろうという突っ込みがあるでしょうが、今思い出... 続きをみる
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坊っちゃん 著者 : 夏目漱石 発売日 : 2012-09-27 ブクログでレビューを見る» 軽い気持ちですらすら読めた。 流麗無礙なその文章は同人の作『こころ』とはかなり印象が違う。 この物語には何か明確なコンセプトがあるのか、と聞かれたらよく分からない。 学校という狭い世界のこと、豪胆... 続きをみる
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マルテの手記 (岩波文庫) 著者 : リルケ 岩波書店 発売日 : 1973-01 ブクログでレビューを見る» 一週間くらいかけてようやく読了。 大詩人の小説なのにどうも没頭できず、ページをくる手がにぶかった。 本書中物語が占めるのは250ページくらいだろうが、その内すらすらと内容の入ってく... 続きをみる
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『打ち上げ花火と童心のそら』 「アニメ『あの花』のノベライゼーション。著者は岡田麿里さん。 ノベル化するに当り、ことの順序や幾つかの場面のステージが改変されていたり、短いチャプターが挿入されていたりするものの、根幹はアニメとおんなじです。物語のコンセプトを含め、その出だしから終幕まで、遜色はまっ... 続きをみる
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続きをみる 続きをみる 人間失格 著者 : 太宰治 発売日 : 2012-09-27 ブクログでレビューを見る» 言わずと知れた著者の代表作。全体はほとんど陰鬱な雰囲気に包まれている。主人公は変わり者の自覚があり、世間からはぐれて不良な脱落者となるが、何人かの恋人や、悪友、親戚を通じて、かろうじて一縷の関係を世間と保つ... 続きをみる
《書く前の心がけ》 出来るだけ単純に、プレーンに書こうと意識しようと思います。 テレビや漫画などのフィクションでいつか見たようなことが起こった。つまり、ぼくのよく利用する大通りに、通り魔が出現したのである。 通り魔は男で、彼はどこかの飲食店から持ち出してきたかのような、刀身の長い包丁を、捕ま... 続きをみる
距離はいつも50センチメートルだった。ぼくの昔の彼女、しーちゃんとのあいだに空いた、いつもの距離は、そう、50センチ。 もう別れてしまったけど、今でもよく当時のことは覚えている。ぼくが彼女と付き合っていた、およそ二十年前の、まだ高校生だった頃のあの日々。なんてったって、それがぼくにとって唯一の... 続きをみる
(習作)ワンダー・アラウンド・テール~かれらがめぐるもののこと~
或る大きな球体、ボールやメロンのようにまんまるで親しみやすく、それでいてどこか神秘的な縁遠さのある、その周りの道を、ぼくは随分長い時間さまよっている。 道は複雑に入り組んでいて、一本の道は何本もの似たような枝道に分岐し、また、道と道の間は青々と茂る木々に遮られて遠くを見渡すことが出来ず、その様... 続きをみる