眠った村と壊れた橋。

レビュー多。

痛め付けられ、変容してしまった子供。

 二日連続で遊戯王GXの話を書きます。変わり映えしなくて恐縮ですが。


 今日は数話続けて見ました。先般より健全なデュエルを行うことが出来ずにいた十代は、ついに心に、性格が歪むほどの深手を負います。


 友達を救うことに懸命になる十代に、周りの仲間たちは、半ば呆れながら、半ば共感しながら、援助の手を貸しましたが、行き過ぎた彼の身勝手により疲弊・困惑し、結果、不信や反発の念をいだきます。

 それは、本来あった暖かな友情の団欒を壊し、十代は孤立し、その仲間たちは、最終的に、敵に生贄とされて消え失せます。


 十代は、自分はただ精一杯力を尽くしていただけなのに、と懊悩します。さんざん頑張ってきたのに、おれが悪いのか、おれが間違っていたのか、と自分に問い詰めます。


 そんな心境の十代には、デュエルは最早、楽しい遊戯とは程遠いものとなっていました。


 心の闇を好む魔人を敵にデュエルを始め、その経過の中で、仲間が犠牲として次々と消えて、十代は、表情を苦々しく歪め、今まで見なかったような目付きになります。眼光鋭く、快活だったかつての彼のそれではありません。まるで別の人物のように見えるほどです。


 それは、心の闇が十代を覆い尽くした瞬間でした。


 デュエル後、生き残った少数の仲間にも見限られ、彼は、孤独になり、みずからの、その、心の闇と内面において対話します。


 この物語の主人公からは、ひとまず、明るい笑顔がなくなりました。


 なんて暗く息苦しい展開をするんでしょう、遊戯王GXは!

 本記事のタイトルの「子供」はもちろん、十代のことです。


 どうしてこんな、気を滅入らすほどに、怨恨、悲哀、憤怒、疑惑などの、人間の「心の闇」を描かなければならないのでしょう?


 まるで分かりません。

 

 これがリアルタイムの放送で、一週間置きのペースで見ているならば、幾らかの感想にあるように、視聴を中断していてもおかしくないかも知れません。暗い印象を次週まで持ち越すのは良い気持ちのすることじゃありませんしね。

 ところがぼくはまとめてDVDをレンタルして見ているので、こうやって見続けられるのです。


 暗い、暗いです、とてつもなく。ユベルの病的な愛情の台詞を聞いた時から、このアニメが何か不健全なものに取り付かれている気配がしていましたが、今ではその不健全が当たり前になっています。

 でも、興味を惹くんですよね、不思議と。また見続けようと思ってます。


 では(゚Д゚)ノ

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